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ペッシェヴィーノっていうワインをご存知ですか?
皆さんどこたでご覧になっていると思いますが
魚の形をしたボトルに詰められたイタリアワインで
専門店というより、スーパーやカジュアルレストランの
定番品として人気があります。
このワイン、実はもともとモンテ物産が輸入販売していたのですが
数年前、親会社にあたるサントリーに変わっていました。
ところが何年も経たないうちに、先月もとのモンテ物産に返ってきたのです。
ブランドが右から左へと動くのは大して珍しいことではないのですが
一度手放したブランドが“帰ってくる”ことはほとんど無いと思います。
生産者と商社の信頼関係がそうさせるのだと思いますが
「何かの折り合いがつかなかった」から契約が更新されないと思われ
そのしこりが残っている限りは、再契約とはならないと思います。
今回の件は、サントリーが良さそうに思えた子会社のカードを攫って
勝負をしようとしたけれども、カードの使い道が良く判らなかったので
返したと思われても仕方ないでしょう。
しかしイタリアワインのブランドはよくインポーターが変わるものです。
前々から噂はありましたが、アレッグリーニがMHDから
あっさりと他へエージェントが変わってしまいました。
トーメン(だったかな?)からMHDに移ったのもそう前のことではなかった筈です。
良いワインであることと、売れることは違うとは思いますが
時間をかけて周知する間もなかったと思います。
酒類業界の場合、資本関係を共有するグローバルな枠組みが進んでいるので
そちらの方が優先しているのかもしれません。
けれども、大事に商品を育てて売っている酒屋は堪りません。
「あれは取扱をやめましたので、今度はこちらをお願いします。」と
言われかねないからです、言う方もつらいとは思うのですが。
「判った、検討するよ。」なんていっちゃう自分を思うと
随分矮小な人間になったような気がします。
できれば輸入元さんとは、長く付き合える商品で
永くお付き合いをして信頼関係を築きたいです。
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