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ここ数日ボルドーで格付けに関するゴタゴタのニュースが流れています。
1855年以降間直しのされていないメドックの格付けではありません。
もめているのは、メドックのクリュ・ブルジョワと
サン=テミリオンの公式格付けです。
最初にニュースとして見直されたのはクリュ・ブルジョワーのニュースですが
裁判所は、2003年に行われたクリュ・ブルジョワの格付けを、
無効とする判断を示したもので、判りにくい
"クリュ・ブルジョワ・エクセプショネル"、"クリュ・ブルジョワ・スペリュール"
"クリュ・ブルジョワ"の三つの階級を廃し、只の"クリュ・ブルジョワ"となる模様。
ことの起こりは2003年のヴィネクスポで発表された今の格付けを
不満とする(格下げ、或いは選ばれなかった)シャトーから
この新しい格付けの無効を求め訴訟が起こったことによるもので
裏づけのない3つの格付けは認められないと判断されたようです。
次にサン=テミリオンですが、こちらは「これから」の展開です。
10年に一度見直されることが決まっているサン=テミリオンですが
グラン・クリュ・クラッセから格下げされた3つのシャトー、
ヴィルモーリン、カデ・ボン、グァデ・サン=ジュリアンが
格付けの無効訴えたものです。
サン=テミリオンの格付けは、ネゴシアンやブローカーからなる委員会が
テースティングを含め、実情を表す様々なデータをもとに審査しているもので
なかなか、異を唱えられる場合が少ない、というよりむしろ保守的に近いので
格下げされたシャトーは、致し方ない"結果"を突きつけられたと
諦めるしかない、というのが私個人的な見解です。
原告側は、ブローカーやシャトー関係者が委員会のメンバーに入っていることと、
異議を唱える場が欲しいのがその理由とのことですが
自らのコネクションの無さを露呈して
言い方は悪いのですが「だだっ子」になっているような気がします。
グラン・クリュ・クラッセという格付けはは、
いつかはプルミエ・グラン・クリュ・クラッセを窺う立場。
メドックで言えば3〜5級クラスに匹敵すべき実力が必要です。
かつて困難な時代どうであったかは別にして、
メドックでは多くの格付けシャトーは、
現在はその殆どが格付けに相応しいワインを造っています。
果たして今回格下げされた3つのシャトーはどうなのでしょうね?
格付けされていたシャトーに訴える権利があるとするなら
格付けされた事が無い低い地位にありながら
優れたワインを毎年生産しているシャトーには訴える場所が
あっても良いのではないでしょうか?
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